太陽光発電の2019年問題の対策
2019年02月13日
1太陽光発電の2019年問題について
太陽光発電の普及促進を図る為に2009年11月より始まった日本版FITの余剰電力の固定価格買い取り制度が本年(2019年)11月以降、順次期限を迎えていきます。この制度により太陽光発電が飛躍的に普及したのは事実です。制度開始当初は1kwh当たり42円で買い取るといった少々大盤振る舞いに過ぎた面があったといえます。当時販売側も購入者も固定価格買い取り期間の10年を超えるとどうなるかということに対してはっきりした認識に欠けていたように思えます。私も販売の現場に立っておりますたが、はっきりとした根拠もなく買う電力単価と同等の金額24円ほどで売れると思っていました。(政府からも具体的なアナウンスが無かったと記憶しています)よくよく考えればそんな単価で電力会社が買い取ってしまえば赤字になります。当時の自分や販売店の考えの浅はかさにあきれてしまいます。お客様にミスリードしてしまっていたことを深く反省しております。
本年(2019年)11月~12月に期限切れとなる住宅用太陽光発電は全国で53万件(計200万kw)にも上ります。原発2基分に相当する電力です。さらに毎年期限を迎える戸数があり2023年までに累計165万件となる見通しです。
経済産業省は電力会社に対して、対象家庭に早急に通知するとともに大手については遅くとも2019年6月末までに新たな価格を示すことを要請しています。間もなくアナウンスがあるでしょう。
22019年問題の対策は?
では固定価格買い取り期間後の余剰電力はどうすればいいのでしょうか?
選択肢は2つあります。
①大手電力会社の新設メニューに契約または新電力会社と契約する
電力会社や新電力会社の買い取り価格は1kwh当たり10円程度といわれております。(新電力会社のスマートテックはすでに10円で買い取ることを発表)現状の買い取り価格より大幅に下がる事は間違いありません。とはいえ買い取り手がなくなることはありませんので悪徳業者のトークで「買い取りが無償になります」と意図的に間違った情報を言われ慌てて家庭用蓄電池を相場より高い値段で買わされないようにしましょう。慎重に売り先を吟味しましょう。(当サイトでもあらためて取り上げたいと思います)
②蓄電池やオール電化住宅の場合夜間の安い単価の電気でお湯を沸かす
エコキュートの最新機種では太陽光発電の余剰電力を使ってお湯を沸かすこともできるモデルが発売されました。これらの機器を使い「自家消費」するというものです。ただしこの場合あらたに機器を導入する費用が発生するという問題があります。
これらを踏まえ私が考える対策として2019年に期限が切れる方にはとくにお伝えしたいのは、蓄電池は確かに防災という観点からもあれば望ましいものではあると思います。昨今毎年のように大きな災害があり2018年の大規模停電発生時の不自由さの記憶もあり、そのような事態に備えるという意味でちょうどいい機会ととらえることも有りですが、蓄電池の価格はまだ費用対効果に見合ったものとはいえません。来年(2020年)以降蓄電池の販売価格が大幅に下がっていくと予想しています。慌てずまずは、1~2年は大手電力会社や新電力会社と契約して蓄電池の価格がこなれてきてから導入するのがいいのではないでしょうか。もちろんそれでも費用はかけたくないということでしたら安い単価ではありますが買い取ってもらい続けることも有りです。
このサイトでも蓄電池の情報を発信していきたいと考えます。
次回の記事で「現在において究極の蓄電池」についてご紹介したいと思います。